諫早農業高が全国2冠 日本学校農業クラブ全国大会

 全国の農業高の生徒らが技術などを競った第69回日本学校農業クラブ全国大会(同クラブ連盟など主催)で、長崎県立諫早農業高が「平板測量競技」と廃棄カボチャのつるを使った和紙の研究をまとめた「プロジェクト発表Ⅲ類」の2分野でそれぞれ最優秀賞に輝いた。

 全国大会は鹿児島県で10月23~25日に開催。5種目16分野に、各地の大会を勝ち抜いた約330校約1700人が出場した。

 3人一組による「平板測量競技」は、制限時間内にいかに早く、正確に課題区画を測量できるかを競った。同校環境創造科3年の小川優里(ゆうり)さん(18)と森礼旺(れお)さん(17)、同2年の平井春菜さん(17)と空閑(くが)遥さん(17)は3月にチームを結成。合宿や毎日の放課後練習を重ね、どんな天候にも対応できる技術を磨き、チームワークを高めてきた。小川さんは「先生や練習場所を貸してくれた運動部など、周囲のサポートに感謝したい」と話した。

 スクリーンを用いた「プロジェクト発表Ⅲ類」では、地元和紙の再興に向け、同校食品科学部が4年前から取り組んできた、廃棄カボチャのつるを使った和紙の開発、普及活動について、3年の前田悠花部長(17)ら8人が発表。同部は「プロジェクト発表Ⅱ類」でも、廃棄ビワを活用した「びわカステラ」の研究で優秀賞を受賞した。

 前田部長は「二つの研究を並行して進め、皆で助け合えたのがよかった。昨年、部の先輩方と約束した最優秀賞を実現できてうれしい」と喜んだ。

平板測量競技で最優秀賞に輝いた(左から)森さん、平井さん、小川さん、空閑さん=諫早農高
プロジェクト発表Ⅲ類で最優秀賞、同Ⅱ類で優秀賞を受賞した食品科学部の生徒ら=諫早農高

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