依存症の治療を県が支援 医療機関6カ所を選定

 県は31日、アルコールやギャンブルなどの依存症治療の専門医療機関を選定した。県立精神医療センター(横浜市港南区)など6カ所で、依存症にかかわる研修を修了した医師らを配置。医療機関の連携を強化するとともに、各依存症に特化したプログラムを施し、手厚い支援を図っていく。

 診療対象は(1)アルコール健康障害(2)薬物(3)ギャンブル等依存症。アルコール健康障害は6カ所全てで対応しており、同センターと大石クリニック(横浜市中区)、北里大学東病院(相模原市南区)では残る2種の依存症にも対応する。

 このほか、国立病院機構久里浜医療センター(横須賀市)はギャンブル、みくるべ病院(秦野市)は薬物にも対応。神奈川病院(横浜市旭区)はアルコール健康障害のみが対象となる。

 依存症対策を巡り、厚生労働省は治療の拠点となる医療機関の設置を都道府県に求めている。県は今後、6医療機関の中から、情報発信や治療に当たる人材の育成など、主導的な役割を担う拠点機関を年内をめどに選定する。

 県がん・疾病対策課は「県民への周知を図り、適切な治療を提供できる体制づくりを進めていく」としている。

神奈川県庁

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