〝象の引っ越し〟ヒロセがお手伝い 搬送作業用に覆工板など提供

 重仮設業大手のヒロセホールディングス(社長・廣瀬太一氏)は先月、宮城県仙台市の八木山動物園から秋田県秋田市の大森山動物園へ搬送されたメスのアフリカゾウ「リリー」の積み込み作業向けに覆工板などを供給した。縁の下の力持ちである重仮設資材がその機能を生かし、一役買った形となった。

 今回の搬送作業ではリリーをけん引する際の重しとしてミニクローラを搬入し、檻の転倒防止のための据え付けを実施。その後、70トンラフタークレーンで檻を吊り上げトラックで積み込む。これらを支えるために覆工板、山留材で架台を構築するほか高さ調整などを行い搬入作業を支えた。

 両動物園は相互が飼育する出産の適齢期を迎えたメスの象を交換しアフリカゾウの繁殖を国内で試みる。アフリカゾウは自然繁殖が難しくワシントン条約でも海外からの輸入が禁止されておりその意義は大きいが、両者とも数年前から排卵が認められず環境変化により繁殖の契機となることを期待する。オスとの相性の見極めには2年程度かかる見込み。

 同社は大森山動物園のメスのアフリカゾウ「花子」の搬送も支援しており、その模様は様々な媒体で報道された。

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