北日本かなりの高温 台風も影響 10月の天候まとめ

気温・降水量・日照時間の平年比 出典:気象庁

 気象庁は1日、10月の天候のまとめを発表した。北日本は気温がかなり高かった一方、沖縄・奄美ではかなり低くなった。また、降水量は東・西日本太平洋側で少なく、北海道と沖縄・奄美では多くなった。

旬別の天候

10月31日までの30日間の日照時間平年比 出典:気象庁

【上旬】台風24号、25号が相次いで日本付近に接近し、1日は東日本で記録的な暴風となった。6日は三条(新潟)で国内10月1位記録となる36.0℃を観測するなど、日本海側を中心にフェーン現象により顕著な高温となった。
 
【中旬】前線に近い東日本太平洋側で、曇りや雨の日が多かった。沖縄・奄美は北から冷たい空気が流れ込みやすく、旬平均気温の平年差が-1.9℃とかなり低く、統計がある1961年以降、10月中旬としては2位の低温となった。
 
【下旬】全国的に高気圧に覆われやすかった。旬平均気温は北日本でかなり高く、東日本で高くなった。

気温 北日本でかなり高い

10月31日までの30日間の平均気温平年比 出典:気象庁

 北日本は上旬、下旬に南から暖かい空気が流れ込み、月平均気温がかなり高かった。沖縄・奄美は北から冷たい空気が流れ込みやすく、月平均気温の平年差は-1.1℃とかなり低く、10月としては1986年(平年差-1.1℃)以来、32年ぶりの低さとなった。
 
 月平均気温の高い方から1位更新地点
 銚子 20.7℃(平年差+2.0℃)
 横浜 19.7℃(平年差+1.7℃)
 熊谷 18.7℃(平年差+1.7℃)
 父島 27.5℃(平年差+1.3℃)

降水量 地域差大きい

10月31日までの30日間の降水量平年比 出典:気象庁

 秋雨前線に伴う活発な雨雲は南海上に離れて位置し、南から湿った空気が流れ込みにくかったため、月降水量は東日本太平洋側でかなり少なく、西日本太平洋側でも少なかった。北海道は、主に上旬の台風24号や、25号から変わった低気圧に伴う大雨により、月降水量はかなり多かった。沖縄・奄美は前線の影響を受けやすく、月降水量が多くなった。

29日(月)気象庁発表の高温に関する異常天候早期警戒情報.

 なお、最新の1か月予報によると、11月は全国的に暖かい空気に覆われやすく気温が高い見込み。とくに、6日(火)頃からの1週間ほどは、気温がかなり高くなるとして、北海道から九州北部(山口県を含む)にかけて「異常天候早期警戒情報」が発表されている。

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