三菱重工業が新護衛艦の建造契約を防衛省と締結 1隻は長崎造船所で建造

 三菱重工業は1日、海上自衛隊の新しい3900トン型護衛艦2隻の建造契約を防衛省と締結した、と発表した。うち1隻は長崎造船所で建造する。

 長崎造船所の艦艇の手持ち工事は、2019年3月までに引き渡す予定の護衛艦しらぬい(5100トン)1隻。新しい護衛艦は防衛省が本年度から調達を開始し、2021年度までに8隻連続発注する方針。このうち6隻を三菱重工業が受注すると見込まれている。防衛省は本年度、2隻分の計922億円を予算化した。

 三菱重工業によると、新艦は全長130メートル、幅16メートル、最大速力30ノット。日本周辺海域の防衛や交通確保、国際平和協力活動など多様な任務に機動的に対処できるようコンパクト化し、現在は掃海艦艇に限られる対機雷戦機能も備える。

 契約では三菱重工業が元請け、三井E&S造船(東京)が下請けを担当。三菱の設計図面に基づき、それぞれ同時期に造る。いずれも2022年3月に防衛省に引き渡す予定。

 三菱が艦艇建造の主事業者となって別会社と協業するのは初めて。三井と共同で詳細設計作業を進める。

三菱重工業長崎造船所で建造される新艦(同社提供)

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