メクル第319号 地域に見守られ成長 諫早市立喜々津小=諫早市多良見町=

 「ききつ、ききつ」-。秋空の下、元気なかけ声がひびきます。10月、大村湾(わん)で諫早(いさはや)市立喜々津(ききつ)東小の児童といっしょに取り組んだペーロン体験学習。ききつ船津(ふなつ)ペーロン保存(ほぞん)会の指導(しどう)で、海面をぐんぐん進みました。5年の内田悠斗(うちだゆうと)君(11)は「こぐタイミングがむずかしかったけれど、気持ちよかった」と笑顔で話しました。
 地域(ちいき)に見守られながら、日々成長している子どもたち。毎年秋に開催(かいさい)する「楽校(がっこう)へ行こう」では地域の人の指導で、カヌーや料理、手芸、昔遊びなどを体験します。図書ボランティア「おはなしのへや」の人たちは毎月来校し、朝読書や昼休みの「おはなし会」を通して読書の楽しさを伝えてくれています。参加した4年の大石蘭(おおいしらん)さん(10)は「みんなで読むとおもしろい」とうれしそうでした。
 年末には、市内でひとりぐらしをしているお年よりへ、4年生が年賀状(ねんがじょう)を書きます。返事がとどくこともあり、とても喜んでいます。学校だよりには、3月までの4年間、ドイツの日本人学校に勤務(きんむ)していた金井浩一(かないこういち)校長が「ドイツあるある」を連載(れんさい)中。少しでも視野(しや)を広げてほしいという願いがこめられています。

 ◆学校メモ 金井浩一校長、児童数494人。1873(明治6)年創立(そうりつ)。本年度は「君たちは伸(の)びる」を合言葉に元気に生活しています。

ペーロンを体験する子どもたち=諫早市多良見町、喜々津船津港
図書ボランティア「おはなしのへや」メンバーの読み聞かせを楽しむ子どもたち=諫早市立喜々津小

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