第37回「結局のところダボダボの服にショーパン穿いときゃ間違いないと思う」

いよいよ気温も下がって秋めいてきた今日このごろ、そろそろ衣替えをせねばと思っているところだ。

恋人と別れてから自分の身なりに気をつかわなくなり、すべてがどうでも良くなってきていたが、さすがにステージに立つときや収録のときに去年と同じ服というのも気が引けるので、新しい秋冬用の服を買おうかと考えている。

しかし、こう、難しくないだろうか、服装って。たとえば、少し前からボクは表に出るときにはスカートを穿くようにしているのだが、それは一応なんというかタレント的な意識がそうさせている。

自分で自称することはほとんどないが、例えばボクを司会者が紹介するときなどは「女装男子の」とか「男の娘の」とかいう文脈で呼ばれるわけだが、そこで普段のようなパンツスタイルで出ると、いくらそれがレディースでも「女装……?」となってしまいがちだ。だから、おのずとワンピースやスカート的なものを選ぶことになる。

しかし、まぁ、なんというか、ザ・かわいい格好というのも難しいものだ。女の子らしさを突き詰めていけば、なんというかかわいらしさよりも、上品さや清楚なものになってしまい、どうも男ウケは悪い。別に女の子ウケがいいというわけでもない。なんというか、無難。そう、無難なのだ。どこに出ていってもいい格好。そんな感じといえる。

じゃあ、かわいいとかなんだのというと、ある種のラフさが必要になると思うのだが、そういったことを突き詰めていくと、結局、ダボダボのトップスに、下は素足かショートパンツがいいのではと思うようになった。このゆるっとした大きめのデザインに萌え袖などのグッと来る要素もありながら、下は足を出すことによって性的なニオイも感じさせる。おそらく、これが男たちは大好きだと男のボクは思う。

というわけで、これからそういう服を着てイベントに登場することが増えると思うので察してほしい。

大島 薫:1989年6月7日生まれ。ブラジル出身。ノンホル(女性ホルモン未使用)、ノンオペ(性転換手術をしていない)を公言している、純粋な男の子。Twitterフォロワー約15万人を誇る。女性よりも可愛らしい容姿を武器にセクシー女優として活躍していたが、2015年6月に引退。現在はマルチタレントとして幅広く活動中。

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