広島・幟町小と山里小 平和学習で交流

 修学旅行中の広島市立幟(のぼり)町小(島本靖校長、513人)の6年生94人が6日、長崎県長崎市橋口町の長崎市立山里小(吉本研二校長、679人)を訪問。山里小の6年生108人と平和学習の時に歌う曲を披露し合ったり、周辺の被爆遺構を一緒に巡るなどの交流をした。

 両校が互いに学び合うことで、平和に対する視点を広げ考え方を深めようと、昨年から交流を始めた。

 幟町小は広島原爆が投下された当時、爆心地から900メートルにあった。広島市の平和記念公園にある「原爆の子の像」のモデルで、2歳の時に被爆し12歳で亡くなった佐々木禎子さんの母校でもある。

 児童は両校混合の20グループに分かれ、山里小周辺の被爆遺構などをめぐる「平和ウォーク」へ出発。山里小児童が校内の防空壕(ごう)や「あの子らの碑」、平和公園の平和祈念像などを説明し、幟町小の児童は興味深そうに聞き入った。

 山里小6年の東陽星君(12)は「初対面の人に説明するのは難しかったけど、移動中におしゃべりして心を通わせられた」と感想。幟町小6年の中島祥太君(12)は「長崎(原爆)のことも教えてもらったし、お好み焼きや互いの方言など身近なことも話せて楽しかった。楽しい会話をしている今が平和だなと思った」と話した。

幟町小の児童に「あの子らの碑」を紹介する山里小の児童(右)=長崎県長崎市橋口町、市立山里小

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