アスレチックスのビーン上級副社長が最優秀エグゼクティブに選出

今季のアスレチックスは故障者が続出し、先発ローテーションを担う投手の多くを失いながらも、97勝をマークしてワイルドカードを獲得するという躍進を遂げた。そのチームを築いた功績を称え、アスレチックスのビリー・ビーン野球部門上級副社長が2018年のMLB年間最優秀エグゼクティブに選出された。

これまで最優秀エグゼクティブは野球専門誌などによって表彰されていたが、今季からMLBが公式のアウォードとして表彰するようになった。全30球団がそれぞれ1票ずつの投票権を持ち、初年度の受賞者に選ばれたのがビーンだった。なお、レイズの野球部門上級副社長兼GMのエリック・ニーンダーとブリュワーズのGMであるデービッド・スターンズが同率で2位にランクインしている。

ビーンは過去に2度(2002年と2013年)、MLBの年間最優秀エグゼクティブ(ベースボール・アメリカが選出)に選出された経験があり、1999年と2012年にはスポーティング・ニュースが選出する年間最優秀エグゼクティブも受賞している。21世紀初頭に「マネー・ボール」で一世を風靡した名GMとしても知られた人物であり、公式に表彰されるようになったアウォードの第1号として相応しい存在であると言えるだろう。

今季のアスレチックスはア・リーグ4位の好成績となる97勝65敗をマーク。その勝率はア・リーグ中部地区王者のインディアンスを上回っていた。21人が故障者リスト入りし、しかもそのうちの9人が先発投手という異常事態のなか、直近7シーズンで4度目となるポストシーズン進出を果たしたのは快挙と言える。シーズン中の補強も成功し、ビーンの手腕が光ったシーズンとなった。

ビーンがアスレチックスを率いた21年間で、チームは1793勝1607敗(勝率.527)をマーク。これは同期間ではア・リーグ4位、メジャー7位の好成績となっており、ビーンの手腕を物語る数字であると言えるだろう。

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