サッカーの明治安田生命J1リーグは10日、大阪・ヤンマースタジアム長居などで第32節が行われ、首位の川崎フロンターレ(勝ち点63)はセレッソ大阪に敗れたが、2位のサンフレッチェ広島(同56)も敗れたため、フロンターレが2試合を残して2年連続2度目の優勝を決めた。
Jリーグ連覇は2012~13年のサンフレッチェ広島以来で、史上5クラブ目。1993年のJリーグ発足時の加盟10チームを除く“後発クラブ”としては初の偉業となった。
C大阪戦は0-1の後半45分にMF家長昭博のPKで同点に追いついたが、同ロスタイムに決勝ゴールを奪われた。
97年創設の川崎は、国内三大タイトルで過去8度の準優勝に泣いてきたが、昨シーズンにJ1リーグを制して悲願の初タイトルを獲得。クラブOBの鬼木達監督(44)が率いて2年目の今季は、昨シーズンのJ1得点王・FW小林悠や元日本代表MF中村憲剛らリーグ屈指の攻撃陣を擁し、課題だった守備力も大きく安定した。
◆主将、最後は笑顔
キャプテンマークを巻いてピッチに立つことはできなかったが、最後は笑顔で歓喜に加わった。仲間に促されてシャーレを掲げた主将小林は「うるっときた。重みがあったしすごく最高な気分」と涙を浮かべた。
3日の柏戦で左目を負傷し、全治3週間。ベンチ外のメンバーは遠征に帯同しないことが通例だが、貢献度を認められて大阪入り。試合前には応援スタンドに出向き、「優勝したらここにいる全員が連覇を成し遂げたということ。選手に声援を送ってほしい」と呼び掛けた。
今季15得点のエースの力がなければ、連覇という栄冠はなかった。「もっともっと自分のゴールで勝たせたかったけれど、キャプテンとして先頭に立ってやれたのは誇り。このまま黄金期、そして常勝軍団をつくっていきたい」。本当に頼れる主将だ。