「トランプのお尻蹴ってやる」 NHK杯3位のトゥクタミシェワ選手

By 太田清

女子SPの演技を終え観客の声援に応えるエリザベータ・トゥクタミシェワ選手=広島県立総合体育館

 フィギュアスケートの2015年世界選手権女王で、広島で行われたNHK杯で3位となったロシアのエリザベータ・トゥクタミシェワ選手(21)のツイッターが面白い。トゥクタミシェワ選手といえばこれまでも、エキシビションで衣装を脱ぎ捨てるパフォーマンスを披露するなどして話題を呼んだが、NHK杯出場のため来日した今回、ツイッターに流ちょうな日本語で書き込みをし、ファンらを驚かせた。 

 10日には「応援ありがとう!明日、みなさんにお会いして、直接お礼を伝えたいの!」と日本語で日本のファンとの交流会を告知。その後、「200人ものファンが会いに来てくれたの!来てくれたみなさん、ありがとう!一緒に時間を過ごせて、本当に嬉しかった!」と、交流会の結果を写真付きで報告した。 

 もちろん本人が書いたのではなく、誰かに翻訳してもらったのだろうが、同じくインスタグラムなどで活動を報告しているロシアのアリーナ・ザギトワ選手と違い、ロシア語ではなく、すべて英語で書き込んでくれているのも世界のファンを意識してのことだろうか。そのトゥクタミシェワ選手が米国のトランプ大統領に関する書き込みで物議を醸した。 

 ロシアのニュースサイト「ニュース・ルー」などによると、トゥクタミシェワ選手はNHK杯で3位となり、カナダのバンクーバーで行われるグランプリファイナルへの出場権を得た後、即席でファンとのオンラインでのQ&Aを開始。「どんな有名人と会いたいか」と尋ねられると「トランプよ。ただツイッターで(私の方がツイッターの技術で彼より上だと証明するため)彼のお尻を蹴ってやると伝えるためだけれど」と挑発的にコメント。 

 さらに「ペアで滑るとしたら、誰が理想的なパートナー?」と聞かれると「トランプ。彼をもっとばかのように見せるためにね」と発言した。 

 このツイートは後に削除されたが、トゥクタミシェワ選手はこの後、「ロシアのメディアは本当に悪意に満ちている。トランプに関する私の冗談を愚かにも話題にするなんて。ハハハ。私は政治家じゃないのよ。私が(NHK杯で)3位になったことは取り上げずに、政治の話はすぐ話題にする。冷戦はもう終わったのよ」など、トランプ大統領に関するツイートを取り上げたロシアメディアを批判した。 

 トゥクタミシェワ選手は最近もインスタグラムでランジェリー姿の写真を公開し、1万9000近い良い評価を得るなど話題に。最新のツイッターではティアラをかぶった自分の写真をアップし「多くの人が私を女王と呼ぶけど、すぎた評価よ。私はただの女の子。単に『女帝』と呼びなさい」とコメントした。 (共同通信=太田清)

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