長崎県西海市の杉澤泰彦市長は12日の西海市議会全員協議会で、西海市大瀬戸町瀬戸樫浦郷の旧瀬戸地区公民館跡地(約2400平方メートル)を有償で民間に貸し、2020年4月をめどにビジネスホテルが開業することを明らかにした。
西海市によると、開業するのは、長崎県内で七つのビジネスホテルを展開するジスコホテル(諫早市、徳永耕一社長)という。
同公民館は16年、老朽化のため大瀬戸コミュニティセンターに移転し、建物解体後の跡地は市が民間業者や市民に臨時駐車場として貸している。地域住民らでつくる地区活性化委員会では跡地活用策として「宿泊施設」の案も出ていた。
西海市が今年9月に実施した宿泊需要調査によると、大瀬戸町松島にある電源開発松島火力発電所の点検従事者だけでも年間のべ2万7千人の宿泊者があり、うち1万7千人は長崎市や西彼時津町など西海市外に泊まっているという。
11月2日、ジスコホテル側が西海市にホテル立地を申し入れ。事業計画によると、ホテルは鉄筋コンクリート5階建てで、客室は50室(シングル40、ツイン10)。朝食のみ提供する。スタッフ14人程度は地元から雇用する意向。
杉澤市長は「雇用創出に加え、近隣飲食店や商店での消費、ホテルからの発注など波及効果は大きい。地域活性化につながる」と話した。