松坂大輔の華麗なる復活劇をMLB公式が特集 「3年間の不在からDice-K復活」

中日・松坂大輔【写真:荒川祐史】

松坂は今季チーム2番目の勝利数となる6勝を挙げカムバック賞を受賞した

 中日の松坂大輔投手が2018年のカムバック賞を受賞した。ソフトバンクでの3年間で怪我に苦しみぬいた平成の怪物はチーム2番目の勝利数となる6勝を挙げる活躍で堂々の受賞となったが、米メディアも「3年間の不在からDice-K復活」と特集している。

 松坂の復活劇は2008年から7年間プレーしたMLB公式サイトも注目。動画コーナー「Cut4」では「Dice-Kが復活。ほぼ3年間の不在から、NPBのカムバック賞を受賞」と特集している。

 松坂は2006年に西武からポスティングを経て、レッドソックスが5111万1111ドル11セント(約60億円)で独占交渉権を獲得。総額5200万ドルの6年契約というメガディールで鳴り物入りでメジャーに移籍した。

「火の玉のようなファストボールとオンラインフォーラム上で人々が夢見たジャイロボールというフィクションとともに、この投手の周りには凄まじい熱狂が存在した」

 特集ではメジャー上陸当時の狂想曲を振り返っている。メジャー2年目の2008年の18勝3敗、防御率2.90という大活躍と、2010年5月のフィリーズ戦で8回2死までノーヒットノーランだった好投劇をハイライトとして紹介した。

ドジャースのヒルと比較「おそらくマツザカにもあと数年活躍できるはずだ」

 2014年にメッツからソフトバンクに移籍した松坂。記事では「15年から17年までは不運にも怪我でわずか1イニングに制限された」と苦しみの日々を振り返る一方、“Dice-K”はドラゴンズで復活した。

「37歳の年齢で、球団もあまり期待はしていなかった。しかし、マツザカはかつての技巧を取り戻した。投球フォームも同じ、四球の数も(不幸なことに)変わらないが、ストライクアウトは健在だった」

 松坂の代名詞とも呼べる三振奪取力を高く評価している。そして、松坂人気の高さにも触れており、「マツザカの先発試合は、彼が登板しない日と比較するとドラゴンズ観客数に増加が見られた」と分析。オールスターに選出され、防御率3.74でカムバック賞受賞に「十分」と評価されている。

 そして、ワールドシリーズで奮闘したドジャースの遅咲き右腕と比較されている。

「彼のキャリア終盤の道のりはリッチ・ヒルのような投手とそこまでかけ離れていない。ヒルはドジャーズのリーグ優勝のシーズンで重要な役割を果たした。おそらくマツザカにもあと数年活躍できるはずだ」

 さらに、松坂の長打力について「彼がサク越え弾を放ったとしても、彼を次なる二刀流選手と考えてはいけない」と動画とともに振り返っている。苦難の日々を乗り越えて、再びタイトルを勝ち取った松坂。米国でも改めてスポットライトを集めている。(Full-Count編集部)

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