長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設問題で、ダムに反対する市民団体「石木川まもり隊」(松本美智恵代表)など4団体は13日、必要性を訴える市広報紙の内容について「市民から疑問の声が出ている」として市に公開質問状を出した。公開の市民説明会を開いて回答するよう求めている。
質問状は朝長則男市長ら宛て。市は毎月発行する広報紙「広報させぼ」の6月号から「佐世保の水事情と石木ダム」と題したシリーズを開始。1994年の大渇水が再来した場合の影響の大きさのほか、老朽化した既存のダムは今後の改修で水を抜く必要があるとして、石木ダムの建設促進を主張している。
質問状は「人口減少や節水機器の普及で水需要は減少している」として、大渇水時と現在の給水量などを質問。ダムの改修について「最近の工事は水をためた状態で可能」と強調し、水道管の漏水対策を急ぐべきではないかと疑問を呈した。
市役所で会見した松本代表は「広報紙は一方的な内容。市は市民とコミュニケーションをしてほしい」と述べた。市秘書課は取材に「回答方法を考え、対応する」としている。
