大学野球の頂点を極めた「持っている男」がベイスターズに加わった。ドラフト2位指名された立正大・伊藤裕季也内野手(22)が16日に契約金6500万円、年俸1150万円で入団に合意。託された背番号4を胸に「ここぞで決められる勝負強いバッター」を理想に掲げ、活躍を誓った。
鳴り物入りでプロの世界へ飛び込む。昨春の東都リーグ戦、当時2部の立正大を15季ぶりに1部へ昇格させ、今秋は最終戦で優勝の望みをつなぐ2ラン。続く優勝決定戦でもアーチを架け、神宮大会に導いた。
「求めるのは打率よりも勝負強さ。ここぞで打てるバッターを目指したい」。主将、主砲、ドラフト上位指名の看板を背負って臨んだ明治神宮大会。決勝の八回、逆転2ランを放って日本一に導いたヒーローは「指名がプラスに働いた。周りの期待がモチベーションになった」と振り返る。重圧を力に変えるハートもプロ向きだ。
活躍ぶりを吉田孝司スカウト部長も「何かを持っている」と絶賛する。球団は二塁手を軸に三塁手の選択肢も視野に入れる。今季のチーム総得点の半分以上となる332打点を稼いだ筒香、ソト、ロペス、宮崎に続くポイントゲッターに成長すれば、迫力はさらに増す。
入団前から脚光を浴びるが、「プロで活躍する自信にはならない。プロの投げる球をまだ(打席で)見たことがないので」。緊迫感あふれるバッターボックスに立つ日を、待ちきれない様子だった。(金額は推定)
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