1日限り“遊縁地” 川崎で空き地利用した催し

 小田急線向ケ丘遊園駅(川崎市多摩区登戸)北口などで進む登戸区画整理事業でできた“空き地”を利用するイベント「登戸まちなか遊縁地」が16日、開かれた。ステージ、模擬店のほか、アンティークなメリーゴーラウンドや子ども商店街も登場。多くの家族連れらでにぎわった。

 区役所通り登栄会商店街振興組合や登戸東通り商店会などでつくる実行委員会の主催。「区画整理で生まれ変わる登戸・遊園を楽しいわが街にしたい」を合言葉に、2015年から実施されている。

 9回目となったこの日は、木製の12人乗りメリーゴーラウンドが登場。02年に閉園した向ケ丘遊園地をたたえるとともに、30年続く区画整理事業で空き地が増えて寂しくなった街に活気を与えようと、岐阜県から取り寄せ、6時間かけて組み立てた。1日限定企画とあって、子どもたちが楽しそうに乗っていた。

 会場内には、専修大や日本女子大など区内3大学の学生25人と地元小学生15人が協力して出店した和洋菓子販売や、割り箸鉄砲を使った射的のコーナーもあり、子どもたちの笑顔があふれていた。

 黒崎泰由実行委員長(46)は「周辺には子どもたちが遊べる場所が少ない。また、再開発による区画整理事業でワンルームマンションばかりができると街の魅力が薄れる。イベントを機に、地権者らが魅力ある街づくりを考えてもらえたら」と願っていた。

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