子どもの読書支えよう 成長つながる絵本を 横浜

 子どもの読書をテーマにしたイベントが18日、横浜市の都筑区役所で開かれた。元市立図書館の司書が子どもの成長につながる絵本の大切さを訴えたほか、同区内で子どもの読書活動に取り組む学校や団体がこれからの活動や課題について意見を交わした。 

 都筑図書館が主催する「つづきブックフェスタ2018」には、約60人が参加した。

 基調講演した元市立図書館司書の笠原由紀子さんは自らの経験などを踏まえ、「子どもたちは自分を成長させてくれる絵本を待っている」と説明。「子どもは真面目で健全。まっすぐ上へ伸びていくため、栄養分を取り入れようとしている」とも述べ、子どもが共感でき、想像力をかき立てられ、子どもの心の糧となる絵本を提供するため、大人の本を選ぶ力が問われているとした。

 パネルディスカッションも行われ、2018年度の「子供の読書活動優秀実践校・図書館・団体」(文部科学大臣表彰)に選ばれた市立川和中学校と、市民団体「つづきっこ読書応援団(TDO)」が活動を紹介。「絵本勉強会マドレーヌ」や「わらべうたわらしっこの会」など多彩に取り組むTDOの三田律子代表は「人と人とをつなぐことで、子どもの読書を応援してくれる大人を増やしていきたい」と抱負を語った。

 子どもたちの読書環境を整えるための、学校、市民団体、都筑図書館それぞれの役割などを検討したほか、学校が地元企業から本を寄贈された例など地域連携も今後の重要な課題とされた。

子どもたちの読書の支援を検討した「つづきブックフェスタ2018」=横浜市都筑区役所

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