コベルコ建機、五日市工場(広島市)を増強 18%増、年産能力1万500台に

 コベルコ建機は19日、五日市工場(広島市)の生産能力を増強すると発表した。現状から約18%増やし、2020年3月末時点で年産1万500台へ引き上げる。投資額は約20億円。

 近年の世界的な油圧ショベルの需要堅調で、五日市工場はフル稼働が続いている。特に五日市はコベルコ建機のマザー工場として多様な機種を造るため生産負荷が年々高まっていた。

 増強投資では新たな建屋は設けず、既存のレイアウトを大幅に見直し、鋼材を加工する製缶工程や組立ラインの増強、スマートファクトリーの推進などで総合的に生産力を高める。五日市での生産が増えることで、広島地区での鋼材加工や部品需要も増えることになりそうだ。

 五日市工場は12年5月に旧祇園工場から移転し開業。当初の年産能力は8500台だったが、欧米市場への再参入などで輸出が増えたこともあり、増員や生産性向上で8900台へと能力を増やしていた。

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