サッカーから算数学ぼう 川崎フロンターレが特別授業

 サッカーJ1で2連覇を達成した川崎フロンターレに所属する斎藤学、田中碧の両選手が20日、川崎市幸区の市立南加瀬小学校で特別授業を行った。サッカーのシュート速度などを通じて算数を学ぶユニークな実践学習に、6年生81人が夢中になって取り組んだ。

 特別授業では、斎藤選手のシュート速度をスピードガンで計測。時速94キロと表示されると、児童から歓声が上がり、「分速700メートルで走るゾウ」や「秒速8・9メートルで泳ぐサメ」と比較してどちらが速いかを考える問題に挑戦した。

 50メートルを6秒2で走る田中選手の俊足ぶりも紹介。同時にゴールするにはスタートラインより何メートル前から走ればいいのか、児童らが自身のタイムを基に割り出す計算に取り組んだ。

 参加した児童からは「きちんと計算すれば現役選手と同時にゴールすることができた」などの声が上がった。斎藤選手は「笑顔があふれる授業になってよかった。この機会にフロンターレを知ってもらって等々力にサッカーを見に来てくれたらうれしい」と話した。

 フロンターレは2009年から算数の補助教材「川崎フロンターレ算数ドリル」を作製し、市内の小学校に配布する活動を続けており、今回の実践学習は10回目。

シュートスピードを計測する川崎フロンターレの斎藤選手=川崎市幸区の市立南加瀬小学校

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