他学級児童の通知表廃棄「同僚困らせようと」 教諭を処分

 同僚だった女性教諭が受け持つクラスの児童の通知表や体操着などを廃棄したとして、横浜市教育委員会は22日、市立小学校の男性教諭(32)を停職12カ月の懲戒処分にした、と発表した。男性教諭は同日付で依願退職した。

 市教委によると、2016年から17年にかけ、当時勤務していた別の市立小で、5年生延べ45人の通知表の下書きや原本、6年生6人の体操着や版画作品などを廃棄した。

 今年3月、男性教諭が青葉区の大学構内に捨てた通知表の下書きを、市民が発見して学校に連絡。校長が聞き取った結果、男性教諭が認めて警察に出頭した。

 体操着などの件について横浜区検は10月、器物損壊の罪で在宅起訴し、横浜簡裁が罰金10万円の略式命令を出した。通知表の2件に関しては、いずれも不起訴だった。

 市教委によると、男性教諭は「女性教諭を困らせてやろうと思った」と説明した。市教委は当時の校長も22日付で、文書訓戒処分とした。

横浜市立小学校の男性教諭の懲戒処分について謝罪する市教委担当者=同市役所

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