J1残留へ大詰め 湘南2連勝へ、横浜M勝ち点あと「1」

 2試合を残して川崎の連覇が決まったJ1は、混戦の残留争いも大詰めを迎えた。既に来季のJ2降格が決まった18位長崎を除く下位7チームが残留を確定できておらず、10月のYBCルヴァン・カップを初制覇した14位湘南もぎりぎりの戦いを続ける。数字上の可能性が消えていない11位横浜Mを含め、神奈川の2チームは生き残ることができるか。

 今季のJ1は17、18位が無条件でJ2に降格し、16位はJ2上位チームとのプレーオフに回る。

 勝ち点37の湘南は17位柏と4差あり、あと1勝すれば柏の結果に関係なく自動降格を回避できる。一方で16位名古屋とは勝ち点差なし。最終節に直接対決を残しており予断を許さないが、チョウ監督は「自分たちの目の前の試合を勝つためにやるだけ。年間34試合を同じスタンスで戦えるのは非常に幸せ」と2連勝での残留を見据える。

 就任7年でJ1昇格を3度、J2降格を2度経験してきた。シーズン最終盤になっても来季のカテゴリーが決まらないのは2012年以来で、「それだけタイトでしびれるシーズンを過ごしてきた」と指揮官。ホーム最終戦となる24日の浦和戦に向け、3日連続で非公開練習を行うなど集中力を高めている。

 ルヴァン・カップ優勝後のリーグ戦は1分け2敗。ただ、ボールを保持して主導権を握る時間帯が長くなるなど、内容は確実に上向いている。同監督は「非常に手応えのあるシーズン。あと2試合でさらに加速させたい」と必勝を期す。

 勝ち点41の横浜Mは一時の危機的な状況を脱した。残り2試合で1分け以上ならば自力で残留を確定できるが、大差で連敗すると得失点差で16位に転落する可能性もある。ポステコグルー監督は「数字的にはそうだが、私は数学者じゃない。自分たちのサッカーで勝つことに集中したい」と、一つでも順位を上げてフィニッシュすることに全力を傾ける。

YBCルヴァン・カップ決勝を戦った湘南と横浜Mは、ともにリーグ戦の残留を確定できていない=10月27日、埼玉

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