【平成の長崎】国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館が開館 平成15(2003)年

 国が原爆犠牲者の追悼などを目的に長崎原爆の爆心地に近い長崎市平野町に整備してきた国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館が7月6日開館した。
 「平和祈念・死没者追悼」「被爆医療情報などのネットワークをベースにした国際協力と交流」「被爆関連資料・情報の収集と利用」の3点を特徴とする。被爆者援護法四一条の「平和を祈念するための事業」で広島、長崎両市での建設が方向付けられた。
 鉄筋コンクリート地上一階地下2階建て(延べ3000平方メートル)。2,000年から3年をかけ建設した。総工費は約44億円。同市の長崎原爆資料館と隣接し通路は連結。運営は厚生労働省が長崎平和推進協会に委託した。館内の追悼空間には原爆死没者名簿の原本128冊が保管される。
 遺族が登録した犠牲者の氏名・遺影が計約3700人分(うち遺影2700人分)は端末で検索、閲覧できる。登録は今後も常時受け付ける。(平成15年7月7日付長崎新聞より)
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【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

原爆犠牲者の追悼などを目的に整備された国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館=長崎市平野町

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