高田元知事の功績たたえ 島原でお別れと感謝の会

 長崎県知事を歴代最長の4期16年務め、雲仙・普賢岳噴火災害の復旧、復興などに尽力した故高田勇氏の「お別れと感謝の会」が24日、島原市門内町のふかえ桜パークにある高田氏の胸像前で営まれた。約250人が参列して哀悼の意をささげ、功績をたたえた。
 古川隆三郎島原市長、松本政博南島原市長、永田光臣島原深江土地改良区理事長らが発起人となり開いた。
 参列者全員で黙とうした後、発起人代表の古川市長は「噴火災害において、高田さんは何度も被災地に足を運ばれ、『山よ鎮まれ街よにぎわえ』を信条に復旧、復興に心血を注がれたことをひとときも忘れたことはない。高田さんの思いを受け継ぎ、両市の発展に市民とともに一層努力したい」と追悼の言葉を述べた。
 遺族4人も参列。妻の府子さん(83)に古川市長が感謝状を手渡した。遺族代表で長男の直人氏(60)=ANAホールディングス取締役執行役員=は「桜の咲くころに胸像を見たいという父の思いは実現できなかったが、お別れと感謝の会の開催を迎え大変喜んでいることと思う」とあいさつした。発起人関係者をはじめ地元住民、島原市消防団員らが献花し、故人をしのんだ。

高田氏の胸像前で、古川市長から感謝状を受け取る府子さん(左)。後方は平成新山=島原市、ふかえ桜パーク

© 株式会社長崎新聞社