CF活用し「幻の高来そば」の常設飲食スペース開設へ

 長崎県諫早市高来町に古くから伝わる希少種「幻の高来そば」を生産、販売する同町の「たかき」(松永孝典代表)は、そばを味わうことができる常設飲食スペースの開設に向け、クラウドファンディング(CF)による資金調達を開始した。たちばな信用金庫(本店諫早市)が7月、業務提携したCF「READY FOR(レディーフォー)」によるプロジェクト第1弾。

 「幻の高来そば」は、香りが高い小粒の実で手打ちしていて粘りが強く、「どろり」と呼ばれる独特の食べ方で親しまれる。有志でつくる「幻の高来そば振興協議会」が種の保存やそば打ち技術の普及などに取り組み、「たかき」が運営する「轟街道ふれあい市」で販売しているが、いつでも飲食ができる店舗を望む声が多かった。

 今回、「ふれあい市」に隣接する敷地約70平方メートルに調理場と飲食コーナーを建設し、来年1月下旬ごろから営業を始める予定。CFは12月25日まで120万円を目標に募り、厨房(ちゅうぼう)設備の購入費用に充てる。出資者(5千~10万円)への返礼品は食事券や冷凍ソバ、有機栽培米などをそろえた。

 CFホームページ(https://readyfor.jp/projects/takakisoba)から応募。「ふれあい市」、たちばな信金業務部、同信金高来支店でも受け付ける。

各地のイベント会場で温かいソバを振る舞う松永さん=諫早市、中央干拓地

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