高千穂で6人の遺体、殺人事件で捜査

ブルーシートが掛けられ、警察による現場検証が進む事件現場=26日午後、高千穂町押方

 26日午前11時すぎ、宮崎県高千穂町押方の民家で、訪問した県警の警察官が男性3人、女性3人の計6人の遺体を発見した。県警によると、6人は親族とみられ、殺人事件として捜査を始めた。

 県警によると、遺体が見つかったのは、70代とみられる男性宅。男性3人と女性2人が屋内で、高齢女性1人の遺体が屋外で見つかった。屋内で見つかった1人は女児で、屋外の女性には外傷があった。

 近所の住民によると、男性宅には妻と次男夫婦、次男夫婦の息子、次男夫婦の小学生の娘が住んでいたという。次男の勤務先によると、次男夫婦と娘は県外の社内忘年会に参加し、25日の昼食後に同僚らと別れた。

 26日午前10時20分ごろ、親族を名乗る別の男性から「実家に電話がつながらない」と相談があり、警察官が民家を訪れた。

 現場近くに暮らす女性(65)は「穏やかな農村で、こんな事件が起きるなんて思ってもいなかった」と話した。

 現場は県北西部の山あいの集落で、観光客に人気の景勝地「高千穂峡」が近くにある。大分、熊本の県境にも近い。

 

© 株式会社宮崎日日新聞社