難民の子どもたちに 服1500着 小6が呼び掛け

 長崎県東彼川棚町立小串小(藤田哲夫校長)の6年生36人が、不要になった子ども服を地域から集め、難民キャンプの子どもに送るリサイクル活動に取り組んだ。約1500着を集め、衣料品店「ユニクロ」などを展開するファーストリテイリングを通じ、世界各地の難民や避難民に届ける。
 「総合的な学習」の一環で、ファーストリテイリングが企画した「届けよう、服のチカラプロジェクト」に参加した。プロジェクトは、同社が2013年度に開始。全国の小中高校から不要服を募り、検品、仕分けした上で、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の要請に応じルワンダ、ヨルダン、イラクなどの難民、避難民に送る。これまで全国から延べ1447校が参加。県内では本年度、小串小を含め7校が取り組んだ。
 6月に同社の社員が講師として訪れ、リサイクルの活動内容や意義を説明。この後は、児童が主体的に取り組んだ。活動をリードする11人の実行委を発足。多くの人に活動を知ってもらい、たくさんの服を集める方法を話し合った。
 その結果▽地域各所にポスターを掲示▽全校児童にプリントを配布▽校内放送や集会で呼び掛け-などが挙がった。役割ごとにグループを設けて活動。「ポスター係」は、子どもや子育て世帯が集まりそうな病院や店舗、幼稚園などを選び、自ら出向いて掲示を依頼した。「放送係」は校内放送で自宅の不要服の提供を呼び掛けた。
 最終的に1465着が集まった。ポスター係をまとめた井原爽花(さやか)さん(12)は「苦労もあったけど、たくさんの服を届けられてよかった」、中尾笠之助(りゅうのすけ)君(12)は「難民の子どもたちの役に立つとうれしい」と話した。

難民キャンプの子どもたちに送る不要服を集めた小串小の6年生=川棚町立小串小
地域から集めた不要な子ども服を箱詰めする児童

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