レクサス 新型UX 発表会レポート | 女性チーフエンジニアが手掛けた、老若男女へ贈る“レクサスへの招待状”

レクサス 新型UX

レクサスは2018年11月28日、新型UXを発売し、東京千代田区の同ブランドショールーム「LEXUS MEETS…」で発表会を行った。

新型UXはレクサスクロスオーバーモデル群の末っ子に位置づけられるモデルで、価格は390万円~535万円(税込)。ボディサイズは全長4495mm、全幅1840mm、全高1540mmと、都市部でも扱いやすいサイズに抑えられていることが特長となっている。その他、レクサスは新型UXのさらなる特長として、大胆かつ洗練されたエクステリアや、優れた操舵応答性・操縦安定性などを挙げている。

◆女性ならではの視点も取り入れられた、新型UXの内外装をチェック

開発では、チーフエンジニアの欧州駐在時の体験と「女性視点」が活きた

レクサス インターナショナル エグゼクティブ・バイス・プレジデント チーフエンジニア 加古 慈

今回、新型UXのチーフエンジニアを担当したのは、レクサスで「エグゼクティブ・バイス・プレジデント」を務める加古 慈氏。発表会では、同車の開発にあたり加古氏の欧州駐在時の経験が生かされていることが明かされた。

「滞在中に『ラグジュアリーの本質とは物質的な豊かさだけではなく、心が満たされる時間や経験である』という価値観への気付きがあった」と振り返る加古氏。欧州で仕事をする中で「インテリアを構成するインパネやシート、オーナメントなど、一つ一つのパーツが高品質だからといって必ずしも上質であると感じる訳ではない。全体のバランス、連続性、コントラストがコントロールされることが上質で洗練された雰囲気につながるということを学んだ」と自身の原点となった体験を語った。

「部品単位で是非を判断するのではなく、インテリア全体がどのようにユーザーの感性や心に響くのか考える重要性を、改めて認識した」というコメントからは、新型UXの開発において何を重点に置いたか窺い知ることができる。

また、加古氏は開発にあたり重視したポイントとして「ドライビングポジション」を挙げた。新型UXでは、女性である加古氏自身が満足のいく運転姿勢をとることができ、その上で運転時の各種操作も無理のないレイアウトにしているという。これは、エントリークロスオーバーモデルという新型UXのキャラクターとしても美点といえる。ぜひ、ディーラーで体感してほしいポイントである。

新型UXの細部をチェック

力強さを感じるエクステリアと、開放感溢れるインテリア

レクサス 新型UX
レクサス 新型UX

このような思想で開発された新型UXの内外装は、力強さと居心地の良さが両立されたものとなっている。

エクステリアは、ボディサイドに刻まれた2本のキャラクターラインが印象的だ。エクステリア全体の印象を引き締めているだけでなく、光の当たり方によって陰影やカラーの濃淡を感じることができるデザインとなっている。フロント及びリアのバンパーや前後フェンダーのデザインは、見る者にボディ全体で地面を掴んでいる力強いイメージを与えている。

インテリアは、ドライバーに開放感を与える見晴らしの良いデザインとなっている。三角窓が採用されており、死角の減少に寄与している。また、インストルメントパネルのデザインにおいては、ボディの内側から外側へと連続性のあるテーマが採用されている。

搭載されるエンジンの熱効率は、世界トップクラスの41%!

レクサス 新型UX

新型UXの特長は内外装だけではなく、ユーザーにはわかりにくいメカニズム部にもある。

今回、パワートレインは「直列4気筒2.0リッター直噴エンジン」と「2.0リッターハイブリッドシステム」が用意されている。共に新開発となっているこのパワーユニットの一番の特長はエンジンの効率性。なんと、世界トップレベルの熱効率41%という数値を叩き出しているのだ(ハイブリッド用エンジンの場合。ガソリン仕様は40%)。

また、ピストン側面にレーザーで細い溝をつけることで補油性を向上させる世界初の技術をはじめ、レースエンジンで培われた技術など様々な先進技術が取り入れられている。

男女問わず受け入れるレクサスへの“招待状”のような1台

レクサス 新型UX

内外装からメカニズムにいたるまで、細部にわたってこだわり抜かれた新型UX。レクサスクロスオーバーのエントリーモデルといっても、妥協しない姿勢で作り込まれたことがわかる。

最後にチーフエンジニアの加古氏は「ラグジュアリーブランドに初めて挑む方も出迎えたい」とコメント。老若男女に門戸が開かれている“UXワールド”に、皆さんも足を踏み込んでみてはいかがだろうか。

[筆者/撮影:オートックワン編集部]

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