音楽の力を信じる 湘南発のバンド「サチモス」がワンマンライブ

 湘南発のロックバンド・Suchmos(サチモス)が24日、横浜アリーナでワンマンライブを行い、1万2500人のファンを前に圧巻のパフォーマンスを繰り広げた。ライブ中、2019年9月8日に念願の横浜スタジアムでも、ワンマンライブを開催すると発表。大みそかの「NHK紅白歌合戦」にも出場を決めるなど、湘南育ちのバンドが大躍進を遂げている。

 メンバーは、茅ケ崎出身のボーカル・YONCE(ヨンス)、いずれも横浜出身のギター・TAIKING(タイキング)、ベース・HSU(スー)、ドラム・OK(オーケー)、DJ・KCEE(ケイシー)、富山県出身のキーボード・TAIHEI(タイヘイ)の6人組だ。

 13年に結成し、15年にデビュー。ロック、ジャズ、ヒップホップ、ブラックミュージックなど、あらゆる音楽を融合させた“サチモスサウンド”。都内のライブハウスや湘南のイベントで実力を養い、自動車のCMソング「STAY TUNE」やNHKサッカーテーマ曲「VOLT-AGE(ボルテージ)」など、人気曲を生み出してきた。

 「おはよう横浜!」-。24日、地元での凱旋(がいせん)公演に喜びを爆発させたYONCEが叫んだ。バンドが敬愛する英国のアーティスト・ジャミロクワイを彷彿(ほうふつ)とさせる「Alright」やロック調の「BURN」、ギターソロでしっとりと聴かせる「Pacific」など、全18曲を披露。

 無数のライトがステージと客席を縦横無尽に照らし、バックスクリーンにも海辺をイメージした洗練された映像が流れるなど、バンドが醸し出すデザイン力の高さをさらに印象づけ、演出、演奏とともに集大成のライブを見せつけた。

 アンコール曲「LIFE EASY」ではYONCEがアカペラで一部熱唱する場面も。「音楽の力を信じるかい? 俺たちそれだけでやってるよ」「これだけの人に自分たちのパフォーマンスを見てもらえて幸せです」とYONCE。ライブ中、「ありがとう」を繰り返し、音楽に真摯(しんし)に向き合う姿をファンに見せた。

 ライブ終盤、「幸せなニュースがたくさんあります」と報告。結成当初から目標としてきた横浜スタジアムでのワンマンライブを告知し、続いて、3枚目となるフルアルバムを来春リリースすると発表した。

 「どの場所でもいいパフォーマンスができるように日ごろ精進してるし、まずは一番でけえとこ、やっとこうぜ。ハマスタ侵略しに行きます!」「新曲、ドキドキして待っていてください」と呼び掛け、さらなる躍進を目指しファンとともに“ボルテージ”を上げた。

 19年3月から「ARENA TOUR 2019」を開催。チケットは、オフィシャルホームページで12月26日から2次先行予約受け付け。一般発売は19年1月26日。

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