二宮町長選の無効訴え異議 約1千票差で落選の添田氏

 任期満了に伴い18日に投開票された神奈川県二宮町長選で、再選した現職の村田邦子氏(61)の陣営に公職選挙法違反の疑いがあるとして、落選した新人の添田孝司氏(67)が28日、町選挙管理委員会に選挙の無効を求め、異議申出書を提出した。町選管は申出書を受理、12月にも行われる臨時会で認容か棄却かの判断をするとしている。

 町選管によると、添田氏が指摘する行為があったのは投開票日の18日。村田氏の陣営の選挙用の街宣車が目隠しなどをされていない状態で、同町二宮の県道沿いに駐車されていた。町選管職員が同日、2度にわたって陣営に是正を求めたところ、陣営は同日午後4時半ごろに目隠しをしたという。公選法は投開票日当日に選挙運動のポスターや看板など掲示することを禁じている。

 添田氏は「選管の指摘にもすぐには撤去せず、極めて故意的で悪質。リーダーとしてあるまじき不正」としている。村田氏はこれまでの神奈川新聞の取材に「担当者が急用のため(目隠しの)作業が遅れてしまった。担当者を責めるわけにもいかず極めて残念」と説明していた。

 同町長選は村田氏が約千票差で添田氏を破り再選を果たした。

二宮町役場

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