3年以内離職率 大卒37%、高卒43% 長崎県内企業 ともに全国平均を上回る

 長崎労働局は29日、2015年3月に卒業し、長崎県内で就職した新規学卒者のうち、3年以内に離職したのは大学卒が37・0%、高校卒が43・4%だったと発表した。全国平均は大卒31・8%、高卒39・3%で、いずれも長崎県内が上回った。

 長崎労働局は「長崎県は中小企業の割合が高く、労働時間や賃金などの労働条件の改善が遅れていることが要因」と指摘。景気の回復傾向で、転職しやすくなったことも理由の一つという。

 前年と比べると、長崎県内の大卒の離職率は2・4ポイント悪化。一方、高校生は企業説明会などを通じて企業への理解が深まったことにより、3・8ポイント改善した。

 離職率を産業別にみると、宿泊・飲食サービス業が高卒67・0%、大卒72・1%でともに最多。大卒は小売業が45・7%、医療・福祉が41・8%と続いた。高卒は生活関連サービス・娯楽業が55・3%、建設業が47・1%だった。

 最も離職率が低いのは高卒、大卒ともに製造業だった。

 統計は長崎県内の雇用保険に加入している企業のデータを基に算出した。

2015年3月卒の学生の3年以内の離職率

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