東野圭吾、「マスカレード・ホテル」主人公は木村拓哉をイメージして執筆していた!

東野圭吾氏屈指の人気小説の実写映画「マスカレード・ホテル」の完成報告会見が、原作のモデルでありロケ地でもあるロイヤルパークホテル東京で行われ、キャストの木村拓哉、長澤まさみ、鈴木雅之監督が登壇した。

主演の木村が演じるのは、連続殺人事件を解決するためにホテルに潜入するエリート刑事・新田浩介。これまでドラマや映画で数多くの職業を演じてきた木村だが、刑事役は意外にも初めてだったと言う。「ようやく(刑事役の)バトンが回ってきたと思っていたら、クランクインして次の日にはホテルマンになっていました。異色なバトンでしたね。刑事としての動きがあまりなかったので、セカンド(次の機会)を待ちたいと思います(笑)」と語った。

そんな新田と共に事件の真相に迫る優秀なホテルマン・山岸尚美を演じる長澤は、今回木村と初共演。「(木村とは)いつか共演したいと思っていました。2人の会話がとても多いんですけど、すべて受け止めてくださって、頼りがいのある方だと思いましたし、全力でぶつかっていけました」と長澤が述べると、「長澤さんが出演された作品は拝見していますし、しっかりと自分の役をまっとうされる方だなと思っていましたが、今回共演してみて、一切逃げない、全力でやられる方なんだなと思いました。長澤さんとは台本の読み方が一緒で、違いがなかったので、大変だったことはなく、セッションをずっと楽しんでいられました」と木村も応じた。

また、お互いに街で偶然見かけたことがあることを告白。木村が「自分が車を運転している最中に、路上にいた長澤さんをたまたま目撃しました。1人で道をゆっくり歩いて、空を見て、ものすごい笑顔をしていました(笑)」と言えば、長澤は「天気が良かったからです」と恥ずかしそうに答え、「私は12歳の時、母と一緒にファッションビルの中にいた木村さんを目撃しました」と返した。

今回、初の東野作品への出演となった木村は、「オファーを受けた時、『断る理由がないな』と。『マスカレード・ホテル』というタイトルよりも『東野圭吾』という原作者に目が行っていた自分がいました」と当時の心境を口にした。ここで東野氏本人からのコメントが読み上げられた。「映像化のオファーになかなかGOサインを出さなかったが、今回の企画に”新田浩介=木村拓哉”とあるのを見て激しく迷いました。連載中、新田は木村さんを思い浮かべて書いていたので」と執筆中のエピソードが明かされた。このコメントを受けて木村は「映画の打ち上げの時、東野さんからそのお話をうかがいました。うれしかったんですけど、もうちょっと早く教えてほしかったです」と笑顔を見せた。

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