医療法人としては福島県で過去最大の倒産、(医)翔洋会が民事再生

 (医)翔洋会(TSR企業コード:151050589、法人番号:8380005005759、いわき市小名浜南富岡字富士前41、設立昭和55年8月、理事長:小林俊二氏、従業員250名)は11月30日、福島地裁いわき支部に民事再生法の適用を申請し同日、監督命令を受けた。申請代理人は菅田貴博弁護士(すがた法律事務所、同市平字三倉67-5、電話0246-88-6464)。監督委員には菅野晴隆弁護士(弁護士法人ブレインハート法律事務所、福島市大町2-32、電話024-528-0330)が選任された。
 負債総額は約61億円

 昭和43年6月磐城中央病院として開業。55年8月、(医)磐城中央病院として法人化し62年4月、(医)翔洋会に商号変更した。磐城中央病院を核として日本化成クリニック、介護老人保健施設ヘルスケアホームいわきなどを展開し、小名浜地区を代表する医療サービス業者として成長し、平成20年3月期には約15億4600万円の売上高を計上した。
 28年6月には施設の老朽化などから磐城中央病院付属診療所と日本化成クリニックの営業を終了。その代替として28年7月、新たに磐城中央クリニック、28年8月に小名浜中央病院、ケアレジデンス小名浜をオープンさせるなど積極的な設備投資を行い、30年3月期には約17億円の売上高を計上した。
 しかし、過去より借入負担が重かったうえに、新たな設備投資分の借入負担が加わり資金繰りが逼迫。今後の資金繰りの好転見通しも立たないことから、今回の措置となった。

© 株式会社東京商工リサーチ