村誕生から110年、町制施行60年 中井で記念式典

 中と井ノ口の2村の合併による旧中井村の誕生から110周年を迎えたことを記念した式典が1日、中井町内で開かれた。今年は町制施行60年にも当たり、関係者約170人が二つの節目を祝った。

 式辞で杉山祐一町長は「先人がたゆまぬ努力によって守り育んできた自然や文化、伝統を次世代へ継承し、快適で安心な個性豊かな町を町民と築いていく」と誓った。

 オープニングでは町立中井中学校吹奏楽部の1年生らがファンファーレやマーチ演奏を披露。町条例に基づき町民2人が一般表彰されたほか、個人3人・3団体に「誕生110年記念感謝状」が贈られた。

 日本総合研究所主席研究員の藻谷浩介さんが「20年後も中井町であるために」と題し記念講演。14歳以下と64歳までの人口が過去5年間で急速に減少しているデータを示し、「子育て環境を整え、急激ではなく、じわじわ移住してもらうのが重要」と指摘。「今後も残る町は、住民が住み続ける理由を言える町。この町の良さを自慢してほしい」と説いた。

記念式典で式辞を述べる杉山町長=1日、中井町

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