『パッドマン 5億人の女性を救った男』 ナプキン開発に奮闘する姿に感動

 低コストの生理用ナプキンを開発した実業家のアルナーチャラム・ムルガナンダムさんの実話を映画化した感動作。何があっても自分のしたいことを貫き通して夢を実現した男を演じるのは、インド映画界の人気スターであるアクシャイ・クマールです。インド映画といえば、音楽と壮大なスペクタクル! 超絶エンターテインメントを想像してしまうかもしれませんが、この作品のように人間ドラマを描くのも実はインド映画の得意分野です。

 コンビニエンスストアに行けば簡単にナプキンが手に入る私は、インドの女性たちが生理でどれだけ大変な思いをしてきたかは想像すらしていませんでした。高価すぎるナプキンは買えず、決して清潔ではない布で生理をしのぎ、それは結果、菌を増殖させて命の危機にすら直面してしまうんです。

 そんな女性たちのために立ち上がったのが、主人公。愛する妻が生理で苦しんでいる姿を見たことをきっかけに、インドでは不浄のものとされる生理のためのナプキンを開発しようと奮闘する姿は、観ている人の胸を熱くさせます。

 「ナプキンの映画」なんて聞いたら抵抗を覚える人もいるかもしれませんが、まずは観て欲しい! 私もちょっと抵抗を感じながら観はじめましたが最後は本当に大・大・大号泣でした! 傑作です! ★★★★★(森田真帆)

監督:R・バールキ

出演:アクシャイ・クマール、ソーナム・カプール

12月7日(金)から全国公開

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