一生に一度の感激を 英国五輪委CEOが川崎で講演

 2020年東京五輪・パラリンピックで川崎と横浜両市を事前キャンプ地とする英国のオリンピック委員会最高経営責任者(CEO)のビル・スウィーニーさん(61)が4日、同市幸区で講演した。12年のロンドン大会を経て、16年のリオデジャネイロ大会では国別メダル獲得数が世界2位になった経験などを市民ら161人に語った。

 スウィーニーさんは、ロンドン五輪を経て、英国でスポーツを取り巻く環境や経済状況に変化があったことを指摘。700万人がスポーツに親しむようになり、94%の国民が東京大会に興味を抱いているとのデータを紹介した。事前キャンプ地に川崎などを選んだ理由については、「東京に近く、気候が似ている。宿泊地からのアクセスも素晴らしい」と語った。

 質疑応答の時間も設けられ、参加した市民と意見を交わした。地域との交流を約束したスウィーニーさんは「一生に一度あるか、ないかの素晴らしい感激が待っている。一人一人がその瞬間を味わってほしい」と力強く呼び掛けた。

 講演会は川崎、横浜の両市の共催。英国チームはパラ代表を含め、横浜国際プール(横浜市都筑区)、慶大日吉キャンパス(同港北区)、市等々力陸上競技場(川崎市中原区)で事前キャンプを張る。

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