鹿町工チーム 全国準V 高校生ものづくりコン

 長崎県佐世保市鹿町町の県立鹿町工業高土木技術科の3年生3人が、11月に岐阜県で開かれた「第18回高校生ものづくりコンテスト全国大会」の測量部門で準優勝に輝いた。
 1年生のときからチームを組んだ辻鷹祐(たかひろ)さん(18)、中野智仁さん(17)、神田龍己さん(18)。初めて出場した県大会では最下位、昨年は4位と、悔しい思いを重ねてきた。今年こそは全国の舞台に立ちたい-。3人が「鬼のような」と表現する早朝と放課後の反復練習で技術を磨き、6月の県大会、7月の九州大会で優勝。全国への切符を手にした。
 大会では、グラウンドに測定ピンを設置して作った五角形の内角や一辺の距離を測量。測った値と計算の正確性、速度などを競った。
 昨年まではチームで協力して値を求めていたが、今回から3人それぞれが測定し計算した値の合計で評価される競技方法に変わった。顧問の豊村洋文教諭は「より個人の技量が問われるようになったが、がんばった成果が出た」と振り返る。
 「計算ミスがなければ勝てていた」と悔しい表情を浮かべる3人。測量を通して「最後の最後まで気を抜かないこと、大丈夫だと思っても見直すことの大切さを学んだ」と口をそろえる。辻さんは型枠会社、中野さんは測量会社、神田さんは造園会社に就職が決まっている。培った忍耐力を武器に、新たな一歩を踏み出す。

全国2位に輝いた(右から)神田さん、辻さん、中野さんと豊村教諭=佐世保市、鹿町工業高

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