製造・物流現場のAI活用、豊田通商などNEDO公募事業に採択

 豊田通商は日本電気(NEC)、沖電気工業(OKI)、東京農工大学、東京大学、中央大学、産業技術総合研究所と共同で「戦略的イノベーション創造プログラム第2期/ビッグデータ・AIを活用したサイバー空間基盤技術」の研究開発項目「AI間連携基盤技術」に関する新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の公募事業に採択されたと5日発表した。製造・物流の現場にAIを活用し、業務効率向上を図るのが狙い。「AI間連携によるバリューチェーンの効率化・柔軟化」をテーマに研究開発に取り組む。

 AI活用が進展する中で、バリューチェーン上で製造システムや物流システムを稼働させている各企業のAIを協調・連携動作させ、受発注業務を効率化、柔軟化させることが話題になっている。

 研究はそうした課題にスポットを当て、AIが交渉プラットフォームを介して、多くの企業から取引先候補の探索と受発注者双方が合意できる価格や納期の探索を行える仕組みづくりなどがテーマ。

 NECが全体を統括し、交渉プラットフォームの開発などを行い、豊田通商は物流面での課題抽出と実用設計、物流ユースケースの実証実験などを手掛ける。また、産業技術総合研究所が受注側の製造ユースケースのモデル化・設計など、OKIは物流での情報共有を通じた計画の再調整などを行う。

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