天皇杯準決勝を観戦して感じたJ1チームとJ2チームの結果以上の差。トップレベルを肌で感じた2時間でした!

天皇杯準決勝、ベガルタ仙台vsモンテディオ山形の一戦で感じたJ1チームとJ2チームの差は結果以上に大きいものでした。

素晴らしい環境のユアテックスタジアム

12月5日に開催された天皇杯準決勝、ベガルタ仙台vsモンテディオ山形の一戦。言わずと知れた東北ダービーで、試合前から両チームのファン・サポーターが絶対に負けじと火花を散らしていました。私は1999年からモンテディオの熱狂的サポーター。試合に勝てば次の試合までの間はテンションMAX、しかし負けると次の試合までテンションガタ落ち・・・。皆さんと同じような感じで毎週過ごしています。(笑)今回2015年シーズンぶりの東北ダービー、さらには天皇杯決勝進出を賭けた戦いともあって全ての予定をキャンセルしユアテックスタジアム仙台まで車を走らせ試合観戦へ。(当初16日開催の予定だったため)。もう何度も訪れているユアスタですがサッカー専用スタジアムなだけあって、いつ訪れても「素晴らしさ」は変わらず。屋根による声の反響も大きくユアスタには「山形Dio!」と「ベガルタ仙台!」の大きな声援がぶつかり合う最高の雰囲気の中でキックオフしました。

仙台のリズムについていけなかった山形

試合は開始直後からホームの仙台がMF矢島慎也選手を中心にトライアングルの関係を素早く作りテンポよくパスを回します。プレッシャーをかけて高い位置で奪ってカウンターを仕掛けたい山形でしたがボールの奪いどころが定まらず仙台に自由にパスを繋がれてしまう一方。さらに仙台のプレースピードに対応できずファウルも自ずと増えていきました。攻める仙台、守る山形というハッキリとした試合展開の上、ボールの取り所が見当たらない山形はラインを下げてしまい前半14分にジャーメイン良選手、18分にも矢島選手にゴールを許し20分までに0−2と大きなハンデを背負わされる展開となってしまいました。

32分と44分の阪野豊史選手のゴールで1点差にした山形

防戦一方の山形でしたが、前半32分に熊本雄太選手のクロスを阪野豊史選手が中で上手く合わせこの試合の初シュートが見事決まり1点差に詰め寄ったところまではよかったのですが、36分にCKから平岡康裕選手に決められ再び2点差に。44分に阪野選手がチップキックでこの試合2ゴール目となるゴールを決め再び1点差にしますが、ゴールを奪った直後の失点は非常に勿体無い失点でした。

後半にリズムを取り戻した山形でしたが・・・

J1との相手でゲームスピードに慣れるまで時間がかかってしまった山形。しかし後半は、開始直後からアグレッシブな姿勢を見せゲームを試合支配し始めます。仙台のミスもありましたが、セカンドボールも拾えるようになり今シーズン最も成長した細かくパスを繋ぎ崩すサッカーを披露し始め仙台ゴールを脅かします。さらに木山隆之監督は自分たちの流れと見るや否やドリブルが得意の汰木康也選手、中山仁斗選手、アルヴァロ・ロドリゲスを立て続けに投入しゴールを目指します。指揮官の明確な指示にさらに攻撃への動きを加速させた山形は阪野選手のヘディングシュートや中山選手のボレーシュートなどあわやという場面を数多く作り出します。しかし、日本代表GKシュミット・ダニエル選手を中心とした強固な守備を最後まで崩すことができず2−3で準決勝敗退という結果となってしまいました。

両チームには結果以上に大きな差がありました。

スコア的に2−3と善戦した結果となっていますが、結果以上にゲームの内容に差がありました。その差とは「基本的な部分の止める・蹴る」「動きの質」「セカンドボールへの対応の早さ」の3つ。J1では一瞬のミスが命取りとなる中で日々戦っている仙台は一枚も二枚も上手。結果以上に仙台と大きな差を感じました。また、準決勝まで勝ち上がるのに柏レイソル、FC東京、川崎フロンターレとホームのアドバンテージを活かし、強豪を次々と敗戦に追いやった山形ですが、敵地、しかも圧倒的AWAYの状態ではまだまだ不安定な戦いを露呈してしまう大きな課題が浮き上がたことも事実。来シーズンはこの悔しさを糧に木山監督就任3年目となる勝負の年。悔し涙を見せた選手も多く、この天皇杯での大きな経験を選手たちは来シーズンに活かしてくれることでしょう。

神の山公式Twitter

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