シュミットに続け!日本代表を狙う“ハイブリッド”なJリーガー5名

先月のベネズエラ戦で日本代表デビューを果たしたシュミット・ダニエル(ベガルタ仙台)。堂々たるプレーぶりでアピールに成功し、今後も代表のポジション争いに絡んでいく可能性が高い。

そのシュミットは名前のとおり、アメリカ人の父と日本人の母を持つハーフだ。今回はシュミットのように複数の国の血を受け継いでいるJリーガーを紹介しよう。

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高橋祐治(サガン鳥栖)

日本人の父とフィリピン人の母の間に生まれ、モデルや女優として活躍中の高橋メアリージュンと高橋ユウを姉に持つ。

ジュニアユースから京都サンガF.C.に所属し、久保裕也と同期だったユース時代はキャプテンを務めていた。トップチーム昇格後はオーストラリアのブリスベン・ロアーFCに期限付き移籍をして経験を積み、年代別の日本代表に選ばれた経歴もある。

今季から加入したサガン鳥栖では、自身初のJ1の舞台でありながら、最終ラインの主軸として活躍している。

姉と同様に高身長で顔立ちが良く、先日元AKB48で現在はタレントの高城亜樹との交際が報道されたばかり。自身は公私共に充実しているが、その一方でチームは残留争い真っ只中。正念場を迎えている。

イッペイ・シノヅカ(横浜F・マリノス)

ロシア国籍を持ちながら、本名は篠塚一平。父親がロシア人、母親が日本人のハーフである。

千葉県で生まれたが、6歳になるまではロシアやアメリカで育った。それから高校に進学するまで千葉県で生活するも、東日本大震災の影響で再び祖母の暮らすロシアへ移り住むことに。そこで育成に定評のあるアカデミア・チェルターノバ・モスクワに加入し、サッカー選手としてのキャリアを歩むことになった。

昨年の夏のキャンプに練習生として参加し、見事にプロ契約を勝ち取った横浜F・マリノスでは、キレのあるドリブルを武器に、試合の流れを変える切り札として活躍中だ。

ロシアU-18代表に選出された経験はあるが、夢は日本代表でプレーすること。日本で生まれ、日本の義務教育を修了しているため、Jリーグでは外国籍枠としてカウントされないものの、既に日本の国籍は喪失しているため、代表に入るためには帰化申請の必要がある。

しかし、何よりもまずはゴールという分かりやすい結果でアピールすることが求められる。

高宇洋(ガンバ大阪)

中国人と日本人のハーフ。父は元中国代表で現在は母国のプロクラブで監督を務める高升である。

小学3年生の時に、当時父親が指導していた川崎フロンターレの下部組織に入団。ユースから昇格の誘いもあったが、高校サッカーへの強い想いとメンタル面での成長を望んで市立船橋高校への進学を決めた。高校3年時にボランチにコンバートされたことで才能が本格開花し、背番号10を背負ってインターハイ優勝という結果を残している。

その後加入したガンバ大阪ではトップチームに絡むことができずにいたが、宮本恒靖がトップの監督に就任すると、その初采配の試合で秘蔵っ子として高をサプライズ起用。高としてもJ1デビュー戦だったが、監督の期待に応える活躍を披露し、その後今野泰幸が復帰するまで7試合連続でスタメン出場を果たした。

プレースタイルは攻守両面でハードワークできるボックス・トゥ・ボックス型で、試合を読む力にも長ける。要所でピンチの芽を潰し、そのまま攻撃につなげる一連の流れは、アーセナルでブレイク中のルーカス・トレイラを彷彿とさせる。

ボランチの超高齢化が進むガンバ大阪に、期待の逸材が現れた。

ジャーメイン良(ベガルタ仙台)

アメリカ人の父と日本人の母を持ち、類まれな身体能力を武器とするストライカー。

昨年の全日本大学選手権を制した流通経済大学からベガルタ仙台に加入したルーキーだが、昨年、既に仙台の特別指定選手としてリーグ戦やルヴァンカップでデビューを飾っており、今季はそのアドバンテージを生かして序盤から出場機会を掴んだ。

リーグ戦では2ゴール(PKによる得点を除けば1ゴール)とブレイクとはならなかったものの、先日の天皇杯準決勝では、仙台を初の決勝進出へと導く先制ゴールを記録している。

圧倒的なスピードによるドリブルと、鋭い足の振りから繰り出される強烈なシュートが特徴で、その風貌も相まって「和製オーバメヤン」とも評される。

大学時代の同期である守田英正は所属クラブのリーグ制覇に貢献し、日本代表にも招集されるようになった。かつてのチームメイトの大出世に刺激されないはずはない。

富樫敬真(FC東京)

日本人の父とアメリカ人の母を持つ本格派のストライカー。

生まれはニューヨーク州だが小学生の頃に横浜市に移住し、横浜F・マリノスのジュニアユースへ。ユースに昇格することはできなかったものの、関東学院大学在学中にマリノスの特別指定選手に登録され、卒業後に正式に加入を果たした。

リオ五輪の代表候補にも選ばれた実績を持つFWでスピードがありフィジカルにも優れる。しかし、今季は期限付きで移籍したFC東京でリーグ戦1ゴールに留まっており、決定力に大きな課題を残す。

第5節のガンバ大阪戦では、1点リードのアディショナルタイムにゴールライン上で相手のシュートを防いだビッグプレーが話題となった。ただ期待に応えたとは言い難く、来年は保有権を持つマリノスに復帰することが予想される。

ちなみに名前の読みは敬真(けいまん)。この珍しい名前は、両親が新婚旅行で訪れたケイマン諸島が由来である。

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