【ライブレポート】怒髪天の恒例企画『響都ノ宴』、年号を予想して来春開催決定!

12月8日(土)・9日(日)、怒髪天×京都磔磔の恒例企画『響都ノ宴』が開催された。

今年で11年目を迎えた同企画、初日はワンマンライブ“平成、男の総決算”と、2日目はKen Yokoyamaを迎えた対バンライブ“HIZZA OF DEATH -痛風-”とそれぞれ題し、両日とも熱いライブを展開した。

日本列島が寒波に覆われた2日間、京都にも“冬将軍”がやってきた! 初日の“平成、男の総決算”では、怒髪天の生きざまそのものを歌った「俺様バカ一代」から幕を開けた。「雑草挽歌」「欠けたパーツの唄」と年季の入った楽曲が続く。のっけから全速力で爆走しながらも、満員の会場を見渡し、一人一人に思いを手渡しするように唄う増子直純(vo)。同じく笑顔でオーディエンスとアイコンタクトを取る清水泰次(ba)、上原子友康(gt)も満面の笑みで超絶ギターを怪演。ステージ最後部では守護神よろしく坂詰克彦(ds)がフロント3人の手綱を引いている。

11月末まで2年ぶりのフルアルバム『夷曲一揆』を携えた「一揆一友TOUR 〜権べ&田吾〜」で全国各地を巡っていた。ドラムのリズムに乗せて増子が「ツアーじゃないからすごく楽しい!」とツアーの緊張感から解放された喜びを語る。と言いながらも、「シンプルマン」「YOIYOIYOI」など『夷曲一揆』からの楽曲も次々と披露。

前半は新たな航海の歌「希望丸より愛を込めて」で人生の荒波を乗り越え、後半も再び裸一貫「裸武士」、“すっぽんぽん!”の大合唱で大海原へと飛び込んでいった。そして「トーキョー・ロンリー・サムライマン」「枯レ葉ノ音」など代名詞の一つR&E(リズム&演歌)やメタルの「1999GT-O」、フォーキーな「春、風船」など、様々な型の楽曲で怒髪天の多面性と人生の悲喜劇を表現。

やがて「HONKAI」「酒燃料爆新曲」「実録!コントライフ」と怒涛のステージを展開し、全21曲の本編を終了した。アンコールではクリスマスの定番、とびっきりのダミ声で贈るカバー曲「恋人達のクリスマス」と、バンバン!と手を振って1年の厄払い、「オトナノススメ」で締めくくった。

2日目の“HIZZA OF DEATH -痛風-”では、Ken YokoyamaのKen Bandともども60分一本勝負を。どちらも負けず劣らず全力の音楽と痛快なMCで磔磔を熱くした。「Ken Bandでズボンが引きちぎれてみんな短パンになっていると思うけど、俺たちが終わるころには短パンもなくなって下半身裸になって帰ることになると思う!」と増子、男の意地をこれでもかと見せつけて問答無用の60分を繰り広げた。

ステージを去る前、「生きていると嫌なことばっかりあるけど、それでもこうして楽しい日が1年のうちの何日かあるから。楽しいことを自分たちで作っていって、嫌なことはやり過ごしていこうや! また生きて会おうぜ!!」と増子、男の約束を。

こうして平成最後の『響都ノ宴』は幕を閉じた…と思いきや、どっこい2019年春、『響都ノ宴』開催決定! 4月30日(火・祝)に『平成LAST GIGS “平成現象”』、5月1日(水・祝)に「よーこそ!極楽元年(予想)」と題したワンマンライブを行なう。

結成35周年のメモリアルイヤーでもある2019年は、『一揆一友TOUR 〜権べ&田吾〜』最終戦、1月12日(土)の大阪・味園ユニバースでのワンマンライブで始動と、怒髪天の旅はまだまだ続く。[text:岩本和子 / photo:渡邉一生(SLOT PHOTOGRAPHIC)]

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