風疹患者急増、県が非常事態を宣言 流行防止呼び掛け

 首都圏を中心に風疹患者が急増していることを受け、神奈川県は10日、風疹非常事態宣言を発表した。

 前回大流行した2013年以来。宣言では、風疹は妊娠初期の女性が感染すると赤ちゃんに先天性の病気を引き起こす恐れがあることを指摘し、可能な限り全ての人が免疫を持つことが流行防止に大切などと呼び掛けた。県も企業への働き掛けや県内での広報・周知活動を強めるとした。また、国への政策提案として、9都県市で厚生労働大臣に風疹対策の緊急要望を行ったことも紹介した。

 県内の患者数は、今月2日現在で343人(男性286人、女性57人)で、昨年1年間の患者数(10人)を大幅に上回っている。県健康危機管理課によると、風疹の予防接種を受ける機会がなかった30代から50代の男性が多くを占めているという。

神奈川県庁

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