西原中が最優秀 全国中学美術部展 沖縄の思い紅型に

西原中が最優秀 全国中学美術部展 沖縄の思い紅型に

 【西原】全国の中学生を対象にした「第9回アートクラブグランプリin SAKAI」(全国中学美術部作品展実行委員会主催)で、西原中美術部が出品した共同作品「平和へJump!」が、共同の部で最優秀賞に当たる「堺市立中学校教育研究会美術部会賞」を受賞した。共同の部は3人以上による共同作品で、テーマは自由。全国からの応募155作品の中から、ベスト4に選ばれ、さらにその4作品の中から1位に輝いた。11月25日にホームページで発表された。 作品は縦1メートル58センチ横1メートル48センチの大型作品で、戦後70年をテーマに、紅型で染め上げた。三線を手にする中学生の周りをウミガメやヤンバルクイナ、ジュゴン、熱帯魚の自然と対比するように星条旗やオスプレイなどが描かれている。

 作品を描いたのは3年の美術部員7人で、その1人喜屋武萌香さん(15)は「戦後70年たっても基地で揺れる沖縄と、平和への願いが込められている」と語った。

 仲宗根萌さん(15)は「2匹のジュゴンが、基地建設で離れ離れになるイメージで描いた」と述べた。1位受賞について喜納碧さん(15)は「まさか1位になるとは思っていなかった」と話し、ほかの部員も驚いた様子だった。

 一方、「自信はあった」と話すのは顧問の伊志嶺澄人教諭(39)。「全国どこにもない独特の紅型で、色使いと染色技術で1位を目指していた」と語った。

 部員らは紅型作家の阿部遼さんの指導を受け、5月から作品づくりに取り組んだ。

 個人の部は応募総数4443作品あり、西原中からは入選(129作品選出)に6人、佳作(479作品選出)に3人が選ばれた。氏名は以下の通り。

 【入選】喜納碧、喜屋武萌香、新城優音、土井奈儀子、仲宗根萌、外間茜【佳作】城間佑太、友利萌果、比嘉夏帆

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