諫早・トンネル工事で河川水減少 代替井戸で一定水量確保

 九州新幹線長崎ルートのトンネル工事の影響で諫早市多良見町井樋ノ尾地区を流れる川の水量が減少した問題で、工事発注元の鉄道・運輸機構は11日までに、代替水源確保に向けた3カ所目の井戸掘削調査で一定の水量が確認され、新たに4カ所目の井戸を掘削する方針を地元住民に説明した。
 同機構は、同地区から約1・4キロ離れたトンネル工事の影響で減水したことを認め、4月から8月にかけて井戸2本を掘削。しかし、水量が見込めず、住民の一部は今季の田植えを見送った。
 説明会は今月6日夜、同地区公民館であり、関係者約30人が出席。同機構によると、3カ所目の掘削調査は11月に実施。水量が期待されるため、掘削を継続し、水田に水を引くための工事を来春までに終える方針を説明。さらに安定的な水量確保を目指し、4カ所目の井戸掘削調査を近く実施する考えも示し、地元側も了承した。
 一方、同地区近くの峠地区簡易水道の水量が減少しているとして、地元住民は6日、トンネル工事との因果関係調査や早急な対策を求める要望書を同機構に提出した。

© 株式会社長崎新聞社