こんにちは。保険ライターの紳さんです。
保険は「万が一の備え」として身近にあって欲しいもの。しかし、正直に言って「わからない」ことも多いですよね。
そこで僕は保険に関する「わからない」ことを無くしていくために、保険にまつわる様々な疑問を詳しい専門家の方にお聞きし、記事を書いています。
今回のテーマは芸能人が入る専門的な保険についてです。
例えば、有名な歌手にとって声帯(喉)は命だと思うんですよね。万が一、なんらかの病気や怪我で声帯の機能が失われた場合、とんでもない被害となるわけです。
実際に起こったケースでは、音楽家でボーカリストのつんく♂さんは喉頭がんによって声帯の摘出手術を受け、声が出せなくなったことがありました。
「よりにもよって」、ということが起こり得るのが人生ですよね。
万が一に備えて、スポーツ選手や歌手、女優などの芸能人は自分の体の一部(商売道具)に保険をかけておきたいところ。
でも、実際にそんな専門的な保険ってあるのかな?
芸能人が入る専門的な保険とは?
大谷翔平の手首は世界の宝だ。
羽生結弦の脚に保険はかけなくて良いの?
石原さとみの顔は? シミができるだけでも大問題だ。
特定の芸能人は体の一部の機能を損なうと人生を左右しかねない重大な損害が発生します。保険に入ってないと不安だと思いますが、実際にそんな専門的な保険はあるのでしょうか?
知りたい。一般人である自分とは無関係だけれども、知りたい。
そこで今回、保険について詳しい専門家である株式会社アークライフ・ライフプロデューサーの中里春奈先生に詳しい話をお聞きしたいと思います。
中里先生、よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
体の一部にかける保険の有無
先生、実際に芸能人が体の一部にかける保険というのはあるのでしょうか?
一般的な保険の商材として「体の一部にかける保険」というのはありませんが、自分の体の一部に特別な保険をかけている芸能人というのはたくさんいるんです。
たくさんいるんですか!? 保険の商品としては無い、ということは、どうやって保険をかけているのでしょう?
一般的な保険の代理店と相談するのではなく、保険会社に直接交渉することになります。
なるほど。ということは、掛け金とか、保証される額とかも話し合いで決めるんですか?
そうですね。実際にどれぐらいの価値があるか、万が一の事態が起きた場合、どのくらい損害が発生するかを計算して保障金額を決めるのでしょう。掛け金も普通の計算とは異なるかと思います。
ちなみに、脚に保険をかけるスポーツ選手や芸能人は多いですね。例えばポルトガルのサッカー選手、クリスティアーノ・ロナウドさんは自身の脚に多額の保険をかけているのは有名です。
他にもテイラー・スウィフトさんもステージに立てなくなると困るので脚に保険をかけてますし、美脚を誇る韓国のアイドルグループなんかも脚に保険をかけています。
なるほど、面白い! 脚の役割こそ違うものの、どの方も脚が命の商売をしていることに代わりはありませんね。
脚以外だと、顔、眼(瞳)、胸やお尻といったパーツに保険をかける例がありますね。珍しいところでは筋肉に保険をかけた人もいます。
芸能人ってすごい……。
というわけで、実際に羽生結弦くんや石原さとみさんが保険に加入しているかどうかは知りませんが、芸能人が保険会社と直接交渉することによって体の一部に保険をかけることはできるんです。
保険会社もなかなか融通が効きますね。計算がすごく難しそうだけど。
ちなみに僕のような一般人が体の一部に保険をかけることも、交渉次第で可能なんですか?
可能だとは思いますが、紳さんの体の特定部位にどんな価値があって、その部位の機能が損なわれるとどんな損害が発生するか、お互いに認識しないといけなくなります。
多分、話し合いの途中でめちゃくちゃテンションが下がると思いますね。お互いに。
僕もそう思います。
一般人はあまり、そういう保険は入る必要はないですね。
意外と知られていない保険のあれこれ
余談ですが、職業によって生命保険に入れない、あるいは入るのに制限があることをご存知ですか?
えっ。知りませんでした。
業務中に危険がつきまとう職業は生命保険への加入が難しいとされています。例えば映画やドラマのスタントマンとか、戦場カメラマン、氷の崖をピッケルで登るようなアルピニストなどです。
うひゃあ。言葉は悪いですが、「わりと日常的に死にそうな職業」の人たちばかりですね。
また、保険加入のための制限がある職業としては、格闘家とか、トラック運転手、建設作業者、漁船乗組員などがありますね。他にもたくさんありますが。
これらの職業は保険には入れるけれど、加入できる金額の上限が決まっている、などの制限があるんですね。
あらゆる職業の中でも、わりと危険が多いと認定されているわけですね。まぁ、わかります。
また、日本は刺青(タトゥー)に非常に厳しい社会なんです。刺青があるだけで生命保険に入れないケースがあります。まぁ、刺青がある人は肝炎になる確率が上がるという事情もありますが、一番は反社会勢力に関わっている人は保険に入れないという原則があるからです。
あ、そうなんですね。 若者の可愛らしいタトゥーもダメなんですか?
タトゥーの絵柄が明らかに可愛いものなら、保険会社によっては入れるかも知れません。例えば般若と花柄だと…イメージ違いますよね?
まぁ、アウトでしょうね。般若は。
たかが骨折でも100万円!?
あと、意外と知られてないんですけど、骨折するだけで100万円貰える保険があります。自動車保険や傷害保険の特約で付帯できます。
うそっ!? たかが骨折で100万円? 誰でもですか?
その保険に入っていれば誰でも貰えます。子供でも。
アメフトとか柔道をやっている人は、ものすごい頻度で骨折すると思うんですけど、そういう人でも入れるんですか?
一部のスポーツ選手は加入できない場合があります。そもそも骨折って、ちゃんとくっついても30年後、40年後に同じ箇所が折れやすくなったりと、しっかりと治療しないと問題が残るような怪我ですからね。しっかり治療やリハビリが必要ではないですか?
へ〜、知らなかった! スポーツをやる子供がいる家庭なら、ぜひ加入しておきたいですね!
最近は生命保険に入らなくても、そのオプションの特約だけ加入することもできるんです。ケガが多いお子さんがいる家庭にはオススメですね。
まとめ
スポーツ選手や歌手など、芸能人にオススメの専門的な保険は、保険会社と直接交渉することで入れる。
ということがわかりました。 体や顔のパーツごとに保険に加入できたり、交渉次第で色々と融通が効くのが良いところですね!
また、職業によっては生命保険に入れない、制限がある、ということも勉強になりました。
気になる方は、これを機会に自分の職業が生命保険にスムーズに加入できるかどうか、調べておくと良いかも知れませんね。
万が一に備えて、これから危険な職業に就く予定の方は、就職前に保険に加入しておくのが良いかも知れません。意外と料理人とかも「火を使うから」という理由で制限を受ける場合もあるので。
なるほど、それは知らなかった。勉強になりました!
知るということが財産です。保険には色んな種類とルールがありますので、興味を持ったらぜひ、色々と調べてみてください。私で良ければいつでもご相談にのりますよ〜!