1人暮らしの高齢者が増える中、地域の人と人をつなぐ場所をつくりたいと、西彼長与町吉無田郷の社会福祉法人のぞみ会が、地域の人が世代を超え食を通じて集う「みんな食堂」の取り組みを始めた。地域住民にも協力してもらいながら今後、2カ月に1度開催していきたい考えだ。
8日、同会が町の委託で運営する生活支援ハウス「のぞみの杜」で最初の「みんな食堂」があり、施設スタッフが調理したシチューや魚の煮付け、マカロニサラダ、角煮など60食以上をバイキング形式で提供した。子どもは無料。食材の大半は余剰食品を必要な人に届けている長崎フードバンクシステムズ(長崎市)が協力し、会場には募金箱を設けて同システムズの活動支援を呼び掛けた。
ハウスに入居するお年寄りも準備に加わったほか、地元学童クラブの子どもたちやお年寄り、幼児連れの母親らが一緒に楽しく食事した。子ども2人と訪れた町内の女性(30)は「地域のことを知るいい機会」と話し、同町の民生委員の男性(73)は「ハウスに入所している近所の人と一緒に食べられてよかった」と語った。
同会のコミュニティーソーシャルワーカー、牧野拓也さん(39)は「食堂を通して何かあったときに助け合えるような関係づくりをしてもらえれば」と期待している。
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