ザギトワ選手も日本語で書き込み ロ選手、日本のファン意識

By 太田清

グランプリファイナル表彰式で紀平梨花選手と並び、笑顔を見せるアリーナ・ザギトワ選手(左)=バンクーバー(共同)

 フィギュアスケート女子の平昌冬季五輪金メダリスト、ロシアのアリーナ・ザギトワ選手(16)は12日、先のグランプリファイナルで2位となったことを受けインスタグラムを更新、表彰式での写真とともにファンや関係者らへの感謝の言葉を綴った。ロシア語、英語とともに日本語の翻訳もつけ、日本のファンを意識していることを印象づけた。既に10万近い「いいね」が付いている。 

 ザギトワ選手は「ISUグランプリファイナルの銀メダルとともに、無事にバンクーバーから戻ってきました! 私のチーム、ファンの方々、大会主催者様、資生堂のメイクアップチームの皆様、家族、支えてくてたすべての方々、本当にありがとうございました。今シーズンの新たなスタートを楽しみな気持ちでいっぱいです」(原文ママ)と書き込んだ。 

 ザギトワ選手は8月に、資生堂ブランドの「グローバルアンバサダー」への就任が発表されたほか、最近も愛犬マサルとともに寝具メーカーと広告出演の契約を交わすなど、日本のマーケットでの存在感を深めている。 

 日本語でSNSに書き込んでいるロシアのフィギュア選手は、ザギトワ選手だけではない。同じくグランプリファイナルで3位となったエリザベータ・トゥクタミシェワ選手(21)もロシア語、英語のほかツイッターに日本語で書き込むことで知られる。NHK杯出場のため来日した際は、流ちょうな日本語でファンとの交流会を告知。その後、「200人ものファンが会いに来てくれたの! 来てくれたみなさん、ありがとう! 一緒に時間を過ごせて、本当に嬉しかった!」と、交流会の結果を写真付きで報告した。 

 トゥクタミシェワ選手によると、11月はじめの時点で、同選手のツイッターのフォロワーの国別ランキングでは日本は米国と並び26%でトップを争っている一方、ロシアは12%しかなく、母国以上の日本での人気ぶりを裏付けている。 

 平昌五輪銀メダリストのエフゲニア・メドベージェワ選手(19)も滅多に日本語で書き込んだりしないものの、ツイッターに英語で「長野に恋してしまいました」と書いたり、日本のブドウを持つ写真や、ドリンクを飲んだりする姿をアップするなど日本のファンへのアピールを忘れていない。 

 もともとフィギュアスケートに関して言えば、羽生結弦選手の活躍などもあり、グランプリシリーズなどでも多くの日本人ファンが海外のリンクを訪れ熱狂的に応援。日本企業の広告がリンクのボードを席巻するなど、日本のファンの存在感は海外でも有名だ。 (共同通信=太田清)

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