火災防止へ警戒徹底 ビナウォークで特別査察

 空気が乾燥する時期と繁忙期が重なる年末年始を控え、各自治体の消防本部が警戒を強めている。13日は神奈川県海老名市が市内の大型商業施設を査察、前日12日には厚木市が市消防隊員の士気を高める点検をした。

 海老名市が消防長による歳末特別査察を実施したのは、「ビナウォーク」(同市中央)など海老名駅周辺の商業施設。大勢の買い物客でごった返す人気施設が多いことから、避難経路の確保状況や消防用設備の維持管理状況などを確認して回り、各施設の担当者に助言もした。

 一方、厚木市は、消防長が厚木消防署(同市寿町)で隊員の規律や服装の確認などにあたった。梅原遥隊員(23)が女性消防士として初めて指揮役を担当。はきはきとした口調で隊列に指示を出し、消防長に報告をするなどした。

 12日現在の火災発生件数は、厚木市が前年同期と同数の52件、海老名市が19件と前年同期比15件減。両市の担当者は「コンロの付けっぱなしなど火気の取扱いは普段以上に注意して」などと呼び掛け、市民にも防火意識の徹底を求めた。

商業施設内を査察する海老名市消防本部の消防長(中央)ら=海老名市中央

© 株式会社神奈川新聞社