企業間交流で、出会い創出へ 県 システム導入検討

 独身男女の出会いの場を増やそうと、長崎県は来年度からインターネット上で企業間のグループ同士が交流会開催を設定するまでサポートするシステムを導入する方向で検討している。仕事の縁でつながる結婚が減っているとみて、職場仲間と気軽に婚活の第一歩に踏み出してもらう狙い。
 県こども未来課によるとシステムの仕組みは、県と21市町が企業に参加を呼び掛け、応じた企業が社員1人を「推進員」に指定。推進員は社内メールやチラシなどで「3~5人ほどの仲間で同性グループをつくって登録できる」と社員に周知する。出会いを望む社員グループの代表者が登録すると、他企業の異性グループの企業名や年齢層、アピールポイントなどをネットで閲覧できる。
 気に入ったグループが見つかれば交流会を申請でき、相手グループに承認されると、飲み会の場所や農作物の収穫など体験イベントの予約までできるシステムを模索している。
 登録は無料。飲み会代などの一部をシステムの運営費に充てることも想定している。同課は来年8~9月をめどに運用を始めたい考え。システム管理や事務作業を担う事務局は民間に委託する予定。
 同課は「個人の意識が多様化し、上司も部下におせっかいしにくい時代になり職場や仕事先での男女の出会いは減っている。そこを補うシステムを構築したい」と説明する。ただ、企業から社員に強く登録を促すとセクハラやパワハラになりかねず、「企業にお願いする社員への周知策は慎重に検討する」としている。

企業間交流事業のイメージ

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