「過度な返礼品競争ノー」 平戸市長らが声明

 長崎県平戸市の黒田成彦市長と東京都世田谷区の保坂展人区長、北海道上士幌(かみしほろ)町の竹中貢町長は17日、都内で会見し、ふるさと納税について「過度な返礼品競争には加わらず、節度を持って制度を活用する」とする共同声明を発表した。
 3区市町はふるさと納税の総合サイトなどを通じた縁で、過度な返礼品競争を憂い制度の健全な発展を目指して連携。共同声明には同日現在、全国の25市町が賛同した。
 声明ではこのほか、寄付金の使い道を明示した上で寄付者からの共感を集め、地域のファン、ふるさとのまちづくりへの参加機会を増やしていくことも盛り込んだ。
 会見で保坂区長は過度な返礼品競争を「自治体通販になっている」と批判。黒田市長は「制度は寄付経済の中で成り立つもの」とし「市場経済の感覚の中でお金集めに奔走すると財政規律が揺らぐなど問題が多い。いびつな形の競争に終止符を打ちたい」と声明を発表した理由を説明した。

ふるさと納税についての共同声明を発表する黒田市長(左)ら=東京都千代田区

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