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今やヒットを連発している話題のバブル焼け跡派作家・本橋信宏さん。数々の地道な取材歴のある本橋さんだが、村西とおるでいくら稼いだの? というくらい関連本をたくさん出版している。それほど、村西監督のどん底から這い上がる生き様は実に面白いのだ。帯には「前科7犯、借金50億、米国司法当局から懲役370年求刑、奇跡の男か、稀代の大ボラ吹きかAVの帝王と呼ばれた裸の男の半生」と書いてある。駅弁という49手目の体位を考案し、「ナイスですね」で女優を口説き脱がせてゆくのは圧巻だ。一時期は5つの会社の総師として君臨した。闇社会の過酷な取り立てで無一文になりながらも、長男をお受験の最難関小学校に入学させた。700ぺージにもわたるこの本は、「ここまで聞いて書くか」というぐらい詳しい。プロローグを読んだだけで、村西ワールドにはまっていくのを止めようがなかった。映画化が決定し、来年には全世界で上映されるらしい。(平野悠)